今さら聞けない!ショート動画の基本と市場動向【2023年版】
最終更新日 2023年7月3日
InstagramやTikTokで流行りだしたスマホで手軽に視聴できる「縦型短尺動画」。YouTubeでも2021年よりショート動画の機能が搭載され、今やYouTubeでも縦型の動画はスタンダードになっています。
今回は今さら聞きづらい「ショート動画」の基本と最新の市場動向について、丁寧に解説します!読者の皆さまのSNSマーケティングの一助となれば幸いです。
目次
- YouTubeのショート動画の基本
1.1.ショート動画とは
1.2.ショート動画の仕様について - ショート動画の流行と伸びる理由
2.1.ユーザー行動の変化と短時間コンテンツの需要
2.2.InstagramやTikTokとの横断的な活用が可能 - 最新のショート動画市場動向
3.1.ショート動画の市場概況
3.2.人気ショートクリエイターの事例3選
3.3.ショート動画を伸ばすコツ3選
3.4.ショート動画の将来展望と予測 - まとめ|3秒の工夫と横展開で伸ばす
1.YouTubeのショート動画の基本
1.1.ショート動画とは
ショート動画は、YouTubeショートとも言われ60秒以下の短い時間の縦型動画のことを指します。縦型短尺動画はTikTokやInstagramのリールといった他のプラットフォームでも人気があります。YouTubeのショート動画は2020年9月にインドで初公開し、2021年7月からは日本国内でも利用できるようになり、今人気の高いコンテンツです。
また、2023年2月よりショート動画の収益化が始まり、より一層の注目を集めています。
1.2.ショート動画の仕様について
YouTubeのショート動画は、通常の長尺動画とは異なる仕様があります。ショート動画は最大60秒までの長さで、縦型の形式で表示されます。投稿する際に「#shorts」とキーワードをつけることが通常ルールです。
また「ショート動画専用」のメニューボタンがあり、そこからショート動画のみに絞って閲覧することが可能です。スマートフォンからの操作であれば、ユーザーは縦スワイプで次の動画に移動できる点がTikTokの仕様と似ています。
2.ショート動画の流行と伸びる理由
2.1.ユーザー行動の変化と短時間コンテンツの需要
ショート動画の人気が高まっている理由の一つは、ユーザーの行動パターンの変化です。特に近年は、インターネット上に情報が溢れているため、「タイパ(タイムパフォーマンス)」を求められることが非常に多くなっています。つまり、多くのユーザーはスマートフォンを使って、短時間で情報を取捨選択したり娯楽を楽しむ傾向が強まっています。
ショート動画はその需要に合致し、スピーディーかつエンゲージメントの高いコンテンツを提供します。
また、投稿者側の視点では、長尺動画と比べて動画撮影と編集の工数が少ない場合が多いという点が、大きなメリットになっています。誰でも気軽にコンテンツを配信できるところが、ショート動画の爆発的な増加に寄与していると考えられます。
2.2.InstagramやTikTokとの横断的な活用が可能
ショート動画の人気は、Instagram(インスタ)やTikTokなどの他の動画SNSとの横断的な活用が可能であることも一因です。たとえば、TikTokやInstagramで作成された縦型の動画は、YouTubeショートにも投稿することができます。これにより、既存のフォロワーや視聴者に加えて、新たな視聴者層にもアクセスできる可能性があります。
3.最新のショート動画市場動向
3.1.ショート動画の市場概況
ショート動画市場は急速に成長しており、多くのプラットフォームがショート動画機能を導入しています。競争も激化しており、クリエイターだけでなく企業もショート動画を活用する機会が増えています。
この2年でショート動画の月間投稿数はおよそ10倍になっており、YouTubeにおけるショート動画の重要度は高まってきています。
また、タイアップ動画の中でのショート動画の割合も、緩やかではあるものの、増加していることがわかります(図5より)。
YouTube全体においても、YouTuberタイアップ(企業案件)においても、ショート動画は注目されていると言えるでしょう。
3.2.人気ショート動画YouTuberの成功事例3選
ショート動画市場で成功を収める人気のYouTuber(クリエイター)も続々と増えています。「タイパ」を意識したコンテンツ構成や、最初の数秒で理解できる引きのある動画作りができています。彼らの成功事例からは、ショート動画で注目を集めるためのヒントや戦略を学ぶことができるでしょう。
今回は、特に人気の高い異なるジャンルのYouTubeチャンネルを3つ紹介します。
3.2.1. spider-maaaaaaan / スパイダーメーン
2022年7月に開設し、1年足らずで現在の登録者数800万人以上を獲得しているYouTuberです。ショート動画を中心に投稿しており、ノンバーバルで楽しめる海外で人気の動画ネタをアレンジしたコンテンツや、クスッと笑える体を張ったコンテンツが人気です。
3.2.2. ATARASHII GAKKO! – 新しい学校のリーダーズ
TikTokではフォロワーが350万人を超える、人気の4人組ダンスボーカルユニット「新しい学校のリーダーズ」のYouTubeチャンネルです。繰り返し見たくなるようなダンスや歌などのパフォーマンス動画が人気です。
3.2.3. ゆう先生の美容整体塾【京都の整体院悠】
京都市伏見区で整体院を営む、整体師ゆう先生のYouTubeチャンネルです。体や顔の若返りを目的とした短時間でできるマッサージ紹介動画が人気です。人気の高い下記の動画は、900万回再生を超えています。
3.3. ショート動画を伸ばすコツ3選
ショート動画を成功させるためのコツをいくつか紹介します。
3.3.1. 海外視聴者を巻き込む
まず第一に、海外視聴者を巻き込めるかがポイントになります。
国内だけでなく全世界の視聴者が対象になり、視聴回数の獲得のチャンスが広がるためです。
実際にジェスチャーや表情だけでメッセージを伝えるノンバーバル(非言語)でコンテンツを配信しているショートクリエイターも多数存在します。また、タイトルやキャプションを日英の両方の言語(他の言語でも可)で記載することも効果的です。
3.3.2. 切り抜き動画を活用する
次に、切り抜き動画を活用することです。
例えばチャンネルを運営している場合であれば、自身の長尺動画のうち反応の良かった部分などを切り抜いてショート動画として配信する形があります。他のチャンネルの切り抜き動画を専門としたチャンネルもありますが、この場合は著作権や利益の配分について、元のチャンネルにきちんと問い合わせる必要がありますので、十分注意して対応しましょう。
3.3.3. 最初の3秒を工夫する
最後に、動画冒頭3秒の工夫が非常に重要になります。
ショート動画はスワイプしてすぐに次の動画に移ることができます。多くのショート動画に触れる機会がある分、途中離脱の可能性も非常に高く、最初の3秒以内に動画の重要ポイントや引きを作っておくことが大切です。
その他にも、わかりやすくて引き込まれるようなサムネイルを使用することが重要です。さらに、ハッシュタグやキーワードを適切に活用して、視聴者が動画を見つけやすくすることもポイントになるでしょう。
3.4. ショート動画の将来展望と予測
ショート動画の将来展望は非常に明るく、ますます成長が見込まれます。ショート動画は視聴者の関心を引きつけるための効果的な手段であり、チャンネルへ促す入り口としても有効です。ショート動画の広告だけでなく、ショート動画自体での収益化も可能となった今、チャンネル登録への動線作り以外にも、活用方法はより一層広がっていくでしょう。
他のSNSとの横断的な活用もしやすいショート動画は、YouTube活用だけに止まらず横展開していくことで、企業のマーケティングを加速させていく可能性が高まるはずです。
エビリーでもTikTokとショート動画の制作プランを展開しておりますので、ご興味のある方は下記資料をご確認ください。
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4.まとめ|3秒の工夫と横展開で伸ばす
今回は、ショート動画の基本について解説しました。情報が溢れる社会で、縦型短尺動画がユーザーのニーズに合致したコンテンツだということは間違いありません。あらゆるSNSで展開されているこの縦型短尺動画を、YouTubeでもショート動画として活用し横展開も行うことで、企業のマーケティングを加速させていくでしょう。
特にショート動画の特性上、離脱されないための冒頭コンテンツの工夫も必要になります。ショート動画での収益化を狙うのであれば、海外視聴者も巻き込む工夫、チャンネルに投稿している長尺動画へ促すのであれば、切り抜き動画の活用も行っていきましょう。
エビリーでは、ショート動画を活用したYouTubeチャンネル運用や、 YouTuberタイアップ、YouTube広告運用を得意としています。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。