初心者向け!YouTube広告運用の基本を徹底解説
最終更新日 2023年7月14日
YouTubeの広告運用は、近年のYouTuberタイアップやチャンネル運用と並び、YouTubeマーケティング施策の代表的な手法として多くの企業が活用している方法です。
ただ、実際にどんな種類があってどのように活用すれば結果が出るのか、まだ知らない部分が多かったり、施策に苦戦していたりする企業の担当者様は多いのではないでしょうか。
本記事では、広告運用の初心者でもわかるように広告運用の基本解説から、具体的な活用方法とその事例までお話しさせていただきます。
目次
1. YouTube広告とは
YouTube広告とは、YouTube上に配信される運用型広告のことを指し、TrueViewインストリームとTrueViewインフィードに大別されます。
なお、アウトストリームという、YouTube動画がYouTube外のサイトやアプリで配信されるタイプの広告もあります。これについても後述します。
1.1.YouTube広告の費用形態
YouTube広告の課金形態には2種類あり、CPV課金とCPM課金があります。
CPV課金
CPV(Cost Per View)課金とは、動画広告視聴1回に対して発生する料金形式のことです。YouTubeでは30秒以上動画広告が再生された場合や、30秒未満の動画広告が最後まで再生された場合や広告に対して何かしらの操作を行うと、その時点で視聴1件とカウントされ、この方式で課金が行われます。
たとえば、10万円の出稿費用をかけて動画が1万回再生されると、CPVは10円になります。CPVは、商品やサービスの認知度の向上を目的として、動画がどの程度しっかり視聴されたかを測る指標としても使用可能です。
CPM課金
表示回数(インプレッション)1,000回ごとに広告費を支払う課金方式がCPM(Cost Per Mille)課金です。インプレッション課金とも呼ばれており、バンパー広告を含むノンスキッパブル広告(スキップできない広告)で主に採用されています。動画広告の表示単価を抑えつつ、広告表示回数を増やすことができる点が特徴です。
これら2つの違いは視聴単価かインプレッション単価かということになります。
2.YouTube広告の種類と効果
ここから、YouTubeの広告の種類について主なものを紹介していきます。
2.1. TrueViewインストリーム
動画視聴中に表示されるスキップできる広告のことです。インストリーム広告は、YouTube動画再生画面、またはGoogle動画パートナー上ではウェブサイトやアプリ内で表示されます。基本課金形態は、CPV課金となります。30秒以上の視聴、またはURLクリックで課金され、30秒未満はフル視聴で課金されます。
メリットとしては、スキップ可能型の広告のため動画がスキップされると課金されることがなく費用対効果が高いことが挙げられます。また、最初の5秒は必ず広告が流れるため、認知拡大に有効な広告と言えます。そのため、クリエイティブを工夫することで効率的に認知拡大に繋げられるメリットもあります。さらに広告をあまりスキップしないユーザーに配信されやすいため、視聴率が比較的高くなる傾向にあります。
一方でデメリットとしては、最適化の仕様上、リーチ数が少なくなるという点が挙げられます。
なお、上図右のBumper広告はスキップができないパターンの広告であり、この後1.2.3.にて説明します。
2.2. TrueViewインフィード
YouTubeのTOP・関連・検索結果欄にサムネイル画像+テキストで表示される広告です。課金体系はCPV課金で、サムネイルをクリックし視聴開始したタイミングで課金されます。
この広告のメリットとしては、動画に関連した広告を出すことができるためエンゲージメント率が高くなるという点があります。さらに、クリックされない限り費用が発生しないため、表示させるだけでも訴求効果があります。
一方で、デメリットとしては動画再生画面に表示されるわけではないため、視聴者が気づかず視聴されない可能性もあります。
2.3. Bumper
ユーザーが途中でスキップできず、動画広告を最後まで視聴しないと動画コンテンツを開始または再開することができない仕様の広告をノンスキッパブル広告と言います。完全視聴型広告とも呼ばれ、比較的短い時間で作られることが多い動画広告です。Bumper広告は、そのノンスキッパブル広告のうち6秒以内のものを指します。CPM課金型で、動画が1,000回以上再生されると課金されるタイプになります。
メリットとしては、視聴単価が安価でリーチを最大化できるため認知には良いという点があります。一方でデメリットとしては、強制的に視聴させるため出稿頻度によってはイメージダウンにつながる可能性があります。
2022年のBumper広告の動向ですが、SNS海外メディアの報道によると、YouTubeで動画を再生し始めた際に入る広告が、5個連続で表示されるテストが実施されているようです。YouTube公式アカウントも、「Bumper広告のフォーマットでは、そういった現象が発生する可能性はある」と回答しています。
(出展元:YOUTUBE IS TESTING 5 (!) UNSKIPPABLE ADS FEATURE MAKING MILLIONS OF USERS ANGRY!)
2.4. TrueViewアウトストリーム
冒頭お伝えした通り、YouTube以外のサイトやアプリ面に掲載されるもので、デフォルトは音声無しで自動再生される広告です。アウトストリーム広告には3タイプあり、以下の通りです。
インバナー広告
バナーの形式でコンテンツの枠外など指定の広告枠が設けられた箇所で再生される動画広告です。音声などは当初OFFの状態で再生されますが、ユーザーがクリックでONにできるようになっています。
インリード広告
記事などのコンテンツを表示すると再生が始まる形式の動画広告です。記事の間に挟み込んだり、末尾に表示させたりするなどコンテンツの流れに差し込めるので、ユーザーの目に触れやすいです。
参照)アルファアーキテクト株式会社|動画広告フォーマットによる意識調査
インタースティシャル広告
ユーザーがWebページを切り替えるタイミングなどで、目的のページを表示する前やロード中に再生が始まる動画広告です。
アウトストリーム広告の課金形態はvCPM課金で、動画広告の視聴可能な範囲のインプレッション1,000回につき課金されます。広告の面積の最低50%が2秒以上表示されたら「視聴可能」として1インプレッションにカウントされます。
メリットとしては、YouTube以外にもリーチを拡大できるという点があります。ただ、そもそもYouTube上で再生される広告ではないため、YouTubeを利用するユーザーにはリーチできないというデメリットがあります。
3.YouTube広告運用のメリット
YouTube広告の基本的な種類を理解したところで、 YouTube広告のメリットについて簡単に説明します。大きくは次の6つのメリットが挙げられます。
- Googleのデータを使った柔軟なターゲティングができる
- 圧倒的に多いユーザー数と利用時間
- 視聴者に届けられる情報量が多い*1
- 運用型のため低予算から配信可能
- 動画をしっかりと観たユーザーにしか課金されない*2
- マーケティングフルファネルで活用できる
*1:1分の動画で伝えられる情報量は、文字情報に換算すると約180万文字。テキストの約2倍記憶に残る
*2:視聴課金の場合、30秒以上観たか、クリックしないと課金されない。30秒未満の動画はフル視聴で課金
これらのメリットを踏まえると、ご紹介した主要YouTube広告では、いずれも自社サービスやブランド認知拡大に適している広告です。
もう少し分解すると、表示回数、サイト誘導目的が第一優先の場合はアウトストリーム広告が向いています。一方で、検討期間が長くしっかりと説明しなければ商品の良さが伝わらないけれど、コンバージョン獲得のために広告費をかけられる化粧品や健康食品のような商材はインフィード広告が向いていると言えるでしょう。
このようなメリットや特徴を活かしながら、次章ではYouTube広告で結果を出すためのポイントとその具体的な事例についてご紹介します。
本記事では、YouTube広告の種類とメリットについて解説させていただきました。
後編では、YouTube広告の成功のポイントと実際の成功事例についてご紹介させていただきます。
後編記事、「初心者でもわかる!YouTube広告運用の最適解を徹底解説」はこちら
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